急性期病院で働くMSWの仕事とは?40代転職で見えた現場のリアル

キャリア・働き方

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「40代からのキャリアチェンジは無理だろうか?」
そう考えているあなたへ。

かつて同じ思いを抱えていた私は、40歳手前まで会社員として働いた後、転身を決意しました。
40代前半で社会福祉士の国家資格を取得し、障害者施設やデイサービス、市が委託する高齢者事業の運営事務を経験。
現在は急性期病院で医療ソーシャルワーカー(MSW)として患者支援に携わっています。

異業種からの挑戦、資格取得、そして福祉現場での実務―。
不安と向き合いながら踏み出した道のりを通じて、社会福祉士という仕事のリアルを紹介します。
福祉分野に興味がある方や新しい働き方を模索している方へ、このリアルがあなたの「次の一歩」を照らす手がかりとなれば幸いです。

社会福祉士とは?生活を支える「つなぎ役」

社会福祉士は、日常生活に課題や困難を抱える方から相談を受け、必要な支援につなげていく福祉の専門職です。行政、医療、福祉施設など幅広い支援先と協働し、相談者に合ったサポートを調整する役割を担います。

支援の根幹をなす「相談援助業務」

社会福祉士の中心となる仕事が、生活上の問題解決を支える相談援助業務です。

病院から学校まで!広がる活躍のフィールド

社会福祉士が活躍する場は、非常に多岐にわたります。

行政機関(福祉相談窓口など)や福祉施設(高齢者・障がい者施設、児童養護施設)はもちろん、学校(スクールソーシャルワーカー/SSW)、そして私が働く医療機関(医療ソーシャルワーカー/MSW)など、あらゆる現場で必要とされています。

私もMSWになる前は、障害者施設や高齢者事業の事務に携わりました。
どの職場でも共通していたのは、社会福祉士の役割は一貫して「必要な支援への『つなぎ役』」であるという点です。

働く場所が変われば、相談の専門性(例:病院なら退院後の生活、学校ならいじめや不登校)は異なります。
それでも、生活に困難を抱える人々を包括的にサポートし、その人らしい生活を取り戻すための大切な役割を担っていることは変わりません。

経験者が語る!急性期病院MSWのリアルな業務

ここでは、私が急性期病院で日々行っている主な業務を、実際のケースを交えながら紹介します。
大きく分けると「外来患者対応」と「退院支援」の二つが中心です。

外来患者対応

外来では、診察中の医師や看護師から「支援が必要そうなので対応してほしい」と連絡が入ることがあります。
多くの場合、生活基盤が不安定な方や、経済的な不安を抱える方が対象です。

たとえば、高齢で独居の方や身近に支援者がいない方は、在宅生活が難しくなりつつある状況があります。
また、入院や手術が必要でも費用面で不安を抱える方も少なくありません。

私たちは、本人やご家族から状況を丁寧に聞き取り、介護保険申請の説明、地域包括支援センターへの連絡、生活保護申請の必要性など、適切な資源につなげる役割を担います。
病気の治療だけでなく、その後の生活に関する不安の解消にも関わる、大切な窓口となる業務です。

退院支援

私が勤務する急性期病院では、治療を終えるまでの在院日数の目安が約二週間です。
治療後にそのまま自宅へ戻れる方は問題ありませんが、リハビリの継続が必要な方や、容体が悪化して自宅や元の施設に戻れない方、また家族の支援体制が整わない方もいます。

こうした場合には、本人や家族と相談しながら、次の「行き先」となる転院先や入所施設などを調整し、生活の場が途切れないよう支援します。

急性期病院におけるMSWのメイン業務である退院支援は、治療に時間がかかると在院日数が延び、病院運営にも影響が出るため、速やかな介入と迅速な調整が求められるのです。

入退院は日々発生し、地域性や病院の立地によっても対応するケースはさまざまです。
例えば夏は猛暑で体調を崩したホームレスの相談が増え、冬は転倒による骨折で入院する患者が多く、リハビリ病院が混み合うこともあります。

社会福祉士に求められる力と、現場で本当に大切なこと

専門家として求められる基本要素と、私が現場で痛感した「本当に大切なこと」を、経験者の視点から解説します。

専門職として欠かせない大切な要素

共感力、傾聴力:相談者の話をただ聞くだけでなく、気持ちを受け止め共感する姿勢。
分析力、問題解決能力:相談者の表面的な言葉の裏にある根本的な問題を的確に把握し、解決策を考える。
専門知識、倫理観:法令や制度に関する知識に加え、人権を尊重する倫理観に基づいた行動。
調整力、連携力:関係機関と連携し、チームとして支援を組み立てるためのコミュニケーション能力や調整能力。
柔軟性:状況に合わせて臨機応変に対応できる柔軟性 。

羅列してみると、「社会福祉士って、よっぽどの人格者でないとなれないんじゃない?」と思われるかもしれません。
もし私が社会福祉士になる前にこの記事を読んだら、きっと「私には無理そう」だと諦めてしまったでしょう。

筆者の本音―「連携と協働」の重要性

もちろん、理想を言えば、これらの要素は全て本当に大切です。
しかし、現実には全てを100%兼ね備えた人はいません。

たとえば、障害者施設と急性期病院では、必要な知識や対応スピード、関わるべき関係機関が大きく異なります。
だからこそ、私は「連携と協働」が最も重要だと考えています。

この連携と協働が不可欠なのは、社会福祉士が一人で全てを抱え込んでしまうと、支援が行き届かず、かえって相談者を困らせてしまうことがあるからです。
関係機関や各職種の人々が、それぞれの専門知識や意見を出し合い、足りない部分を補い合いながら、支援のゴールに向かって進んでいくことが求められます。

一人で100%を目指すのではなく、たくさんの人と協力して100%を目指す。

この姿勢を大切にしながら経験を積み、知識やスキルを磨き続けることが、社会福祉士として現場で活躍する本質だと感じています。

あなたも「つなぎ役」として活躍しませんか?

社会福祉士は、生活に困難を抱える人がその人らしい生活を過ごせるように支える、やりがいのある仕事です。

会社員から福祉の道へ転身した私自身の経験から言えるのは、40代からの挑戦は決して遅くはないということです。
これまでの社会人経験で培ったコミュニケーション力や問題解決力、柔軟性は、すべて福祉の現場、特に連携が必須となるMSWの仕事で大いに活かせます。

転職への不安は当然あるかと思いますが、まずは情報収集から一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。
この体験談を通じて得られたヒントが、あなたの新しいキャリアの実現を後押しすることを願っています。

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