2026年の始まりに寄せて。子どもの頃の正月風景を振り返る

家族・人間関係

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明けましておめでとうございます。
2026年の幕開け、皆さんはどのようなお正月を過ごされていますか?
私自身も、そして皆様にとっても、心身ともに健やかに過ごせる一年となりますよう、心から願っております。

今年の年末年始は、長い方で9連休だったそうですね。
私が勤める病院は12月29日の午前まで外来診療を行っていたため、私の休みは6.5連休でした。
それでも、例年より少し長く、ゆったりとした正月休みを過ごせているように感じます。

この静かな時間の中で、ふと思い出していたのは「自分が子どもの頃、当たり前だった正月のルーティン」のことでした。
大人になった今振り返ると、その一つひとつが、確かに「特別な時間」だったのだと感じます。

子ども心に感じていた「特別感」

大人の今となっては、お正月は「ゆっくり休む日」という感覚が強いですが、子どもの頃は違いました。
「もうすぐお正月だ!」と、何だかソワソワ、ワクワクして、じっとしていられなかった記憶があります。

自分自身が何か準備をするわけではないのに、大人が年末の買い出しや掃除に追われている姿を間近で見て、「特別な日がやってくる」という興奮を肌で感じていたのでしょうね。
冬休みに入ってからのクリスマス、大晦日、そしてお正月。
キラキラとしたイベントが続くあの季節は、子どもにとって魔法のような時間でした。

大晦日だけ許された「夜更かし」の特権

私が小学生の頃、我が家の就寝時間は夜9時と決まっていました。
しかし、一年のうちで唯一、そのルールが解除されるのが大晦日だったのです。

家族で紅白歌合戦を観て、年越しそばを食べる。
そして深夜、祖父に連れられて近くの神社へ初詣に向かいます。
いつもは眠っているはずの時間に、外に出て、たくさんの人の流れに乗って参道を歩く。
初詣そのものよりも、参道に並ぶ屋台の灯りや食べ物の匂いに、猛烈に心を惹かれたのを覚えています。

眠い目をこすりながら見つめた、暗闇の中にゆらめくかがり火の炎。
あの特別な夜の空気は、今でも鮮明に思い出すことができます

街全体が静まる、三が日の記憶

今でこそコンビニやスーパーが元日から開いているのは当たり前ですが、私が小学生だった頃、三が日はどこのお店も閉まっていました。

年末になると、どの店も正月飾りを整え、店内は買い溜めをするお客さんでごった返す。
いつも行くスーパーが、普段とは違う「戦場のような活気」と「特別な装い」を纏っているのが、かえって非日常感を演出していました。

冷蔵庫の中をパンパンにして、三が日は家にあるものを食べる。
不便なはずなのに、あの「街全体がしんと静まり返る感覚」こそが、お正月らしさだったのかもしれません。

鉄釘と黒豆、そして重箱の風景

正月の食卓には、三が日の間ずっと、おせち料理の重箱が並んでいました
減りが早いおかずは、母や祖母がその都度、冷蔵庫から補充していたのを覚えています。
当時は今のように買うのではなく、手作りが当たり前の時代でした。

中でも印象深いのが、祖母が黒豆を煮る時のことです。
「黒豆を艶よく煮るために、釘を拾ってきて」それが、私に任された役目でした。

今では信じられない話ですが、当時は空き地や道路の脇を探せば、古い釘が落ちていたのです。
錆びた釘を一生懸命探し、それを祖母に届ける。
あの黒豆の深い色は、私の小さな「お手伝い」の結晶のようにも感じていました。

雑煮の餅が焦げるあの香ばしい匂いと共に、今でもふと懐かしく思い出す光景です。

枕元に置いた「新しい服」

そして元日のもう一つの楽しみは、新しい服に袖を通すことでした。
二歳上の姉と私に、祖母は毎年、神戸元町の「ファミリア」で新しい服を買ってくれていました
年末に祖母と一緒に選びに行き、大晦日の夜には、その服を枕元に置いて眠りにつくのです。

翌朝、パリッとした新しい服を着ておめかしをする喜び。
その服は、その後の旅行やお出かけの際にも大切に着る、特別な一着になりました。
ちなみに、服を買った帰りに、南京町(中華街)で店先に吊るされた大きな焼豚を買うのもセットのルーティン。
大きな焼豚を買い求める祖母の背中が、今も目に浮かびます。

変わるもの、変わらないもの

月日は流れ、今はもう祖父母も父もおらず、母とも離れて暮らしています。
今は夫と二人、静かな三が日を過ごしています。
おせちも手作りから「買うもの」へと変わりました。

それでも、元旦の静けさの中にキンと冷えた空気を感じると、断片的だけれど確かな記憶が蘇ってくるのです。
懐かしさと共に、少しの寂しさを感じながら感傷に浸るのも、お正月という節目ならではの「乙なもの」かもしれませんね。

皆さんが子どもの頃は、どのような年末年始を過ごされましたか?
当たり前だと思っていたあの頃のルーティンが、今のあなたを作っているかもしれません。

本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

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